【編集日記】(10月11日付)

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 毎日の新聞記事には写真を伴うものも少なくない。中でも人々の笑顔が載った紙面は輝いて見える

 ▼笑うのは動物の中では人間だけとされるが、その笑いには、生理的に異なる二つの種類があるそうだ。まず一つが「デュシャンヌの笑い」。対して「非デュシャンヌの笑い」。デュシャンヌとは、両者の違いを最初に指摘した研究者の名前

 ▼前者は「自発的な笑い」だ。これは眉がきゅっと寄せられ、目の周りの眼輪筋によって口角が強く持ち上がるという。そして後者は「模倣による笑い」。意識的だろうとなかろうと、眼輪筋はほとんど、あるいは全く役割を果たしていない

 ▼自発的な笑いは"本当の喜び"によってもたらされる。模倣による笑いは、たいてい、喜びの表現以外に何か隠れた目的があって笑っている(片岡宏仁訳「ヒトはなぜ笑うのか」)。本当の喜びにあふれた笑顔は人を幸せな気分にし、元気づけてくれることは確かだ

 ▼秋も笑顔が似合う季節。収穫の喜び。取れたての味に舌鼓を打ち、こぼれる笑み。そんな写真が紙面を飾る機会も増えるだろう。大震災と原発事故から4年7カ月。日々の暮らしに、本当の喜びがもっと、もっと満ちあふれるようになればいい。