【編集日記】(10月25日付)

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 カメムシに悩まされる季節だ。用心しないと、いつの間にか玄関のドアや窓の隙間などから室内に入り込んでいることがある

 ▼外に追い返すにしても刺激しないように扱わなければ、嫌な臭いと向き合わなければならなくなる。それらの中には稲から"吸汁"し「斑点米」を発生させる新たなタイプが勢いを増やし、被害を拡大させている

 ▼新タイプのカメムシはイネ科以外の植物も好む。減反政策による休耕地での新たな作物の出現は生息場所ともなり、水田外からも侵入してくるので防除が難しい。地球温暖化による冬期の死亡率の減少も年間世代数を増やす(「保全生態学の挑戦」東京大学出版会)

 ▼植物を食べる昆虫の中には特定の種類を餌資源とするものと幅広い種類を利用するものがいる。生態学では前者をスペシャリスト。後者をジェネラリストと呼ぶそうだ。前者の例では桑とその近縁種のみを餌資源とする蚕など。水稲の害虫となるカメムシ類は後者だ

 ▼人為的な環境変化が続く限り、ジェネラリスト的な性格の強い害虫による被害は作物や地域を問わず大きな課題となるという。環境に適応しながら生き抜く昆虫たち。地球の変化には、人間よりも敏感な生き物たちだ。