【編集日記】(10月29日付)

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 漢字は、平仮名やアルファベットのような表音文字ではなく、一語一語に意味を持つ表意文字である。日本漢字能力検定協会の「今年の漢字」は1995年から、その1年の世相を漢字一文字で表現してきた

 ▼発表は毎年、「漢字の日」である12月12日前後。京都・清水寺の舞台で森清範貫主が揮毫(きごう)する姿は年末の風物詩にもなっている。第1回の95年は阪神大震災や地下鉄サリン事件があったことから「震」が選ばれたのが印象深い

 ▼以降さまざまな漢字が登場したが、忘れられない一文字は、東日本大震災と原発事故が発生した2011年の「絆」だ。人と人のつながりの大切さや、多くの支援に対する感謝がこの文字に凝縮されている

 ▼歴年の「今年の漢字」を集めた展示会が、あすから郡山市のうすい百貨店で開かれる。来月6日には森貫主が会場を訪れ、本県の現在の姿を表現した「福島の漢字」の応募作の中から一つを選んで揮毫する

 ▼会場には、県民から思い入れのある漢字を募った「私の漢字」も展示する。希望や誓いなど、一文字に託された思いがにじみ出る作品ばかりだ。一文字一文字からどんなメッセージを受け取ることができるだろうか。出会いを楽しみにしたい。