【編集日記】(11月3日付)

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 「アナログ」の意味について、広辞苑には「比喩的に、物事を割り切って考えないこと」とある。要領が悪く、時代遅れな人を「アナログ人間」と言ったりもする

 ▼科学技術の進歩に伴い、社会はデジタル化が進む。それは音楽も同様だ。1982年のCD発売からデジタル化が本格的に始まり、現在はインターネットを通じた音楽配信も広がっている。どこでも気軽に音楽を聴くための技術開発は、日進月歩だ

 ▼一方で近年、アナログレコードの人気が再燃しているという。日本レコード協会によると、昨年のレコード生産量は約40万枚で、5年間で約4倍に伸びた。アナログならではの柔らかい音が、幅広い世代に受けているようだ

 ▼手間だと思われがちな、針を落としたり、面を取り換えたりする作業も、愛好者にはレコードの魅力の一つという。レコード好きで知られる作家の村上春樹さんは、これら一連の動作にはリスナーとレコードとの間の「心の交流」が存在するとエッセーにつづっている

 ▼「文化の日」のきょうは日本レコード協会が定めた「レコードの日」でもある。割り切らなければならないことが多い現代。たまには心に余裕を持ってレコードを聴いてみてはいかが。