【11月27日付編集日記】初雪

(数字はいいね)  このエントリーをはてなブックマークに追加 

 先日、哲学者・串田孫一の言葉を借りて「山の色」すなわち、降雪を待ち望んでいるだろうスキーヤーたちの思いを代弁した

 ▼この時期としては暖かな日が続いていたからだが、その日の雨は夕方にはみぞれになった。一夜明けると平地にも銀世界が広がっていた。福島市では1センチの積雪を観測し、これが初雪となった。「更けゆくや雨降り変はる夜の雪」(碧童)

 ▼季節の変化を敏感に言葉に写し取ったのが季語といえよう。雪と一口に言っても、さまざまな言い方がある。季語辞典には「六花(むつのはな)」という言葉がある。雪の結晶の形に由来するという。木の枝などから落ちる雪を「しずり雪」というそうだ

 ▼雪国には、季節の変化に敏感にならざるを得ない重要な作業がある。この時期は積雪や路面の凍結に備えた冬タイヤへの交換だ。毎日の暮らしに車が必要な人にとっては欠かせない冬支度でもある。「雪夜一路わが車追ふ車なく」(節子)

 ▼「雪は豊年の瑞(しるし)」ともいう。水となって干ばつを防ぎ、厳しい寒さは害虫を予防するという。雪を資源として地域の活性化に生かす「親雪」や「利雪」といった言葉も生まれて久しいが大雪による災害への備えを怠れないことは言うまでもない。