【11月30日付編集日記】空き家と意識改革

(数字はいいね)  このエントリーをはてなブックマークに追加 

 「寂しいね 向こう三軒 両空き家」。東京土地家屋調査士会が今秋、空き家をテーマに全国から募った「空き家川柳」の一作だ

 ▼この句は愛知県に住む男性の作品だが、県内でも震災と原発事故後、避難者や復興業務に携わる人たちの住宅、アパートが増えた一方で、住み主を失った空き家が一軒、また一軒と、いつの間にか増えていることに気付く

 ▼空き家の増加は全国的に社会問題化している。総務省によると、2013年の空き家数は820万戸、空き家率13・5%で、いずれも過去最高だった。空き家が増えて長期間放置されれば、犯罪発生の要因や住宅地の荒廃につながりかねない

 ▼県内をみれば、13年の空き家率は11.7%と全国平均を下回ったが決して安心できない。実際、08年には13%まで上昇していた。その後、震災と原発事故後の住宅不足や被災建物の取り壊しを受けて下がったとみられるからだ

 ▼空き家川柳には「すまないね 建っているのに 住まないで」「空き家とは 活(い)かすも壊すも 人次第」という作品もあった。行政の施策はもちろんだが、中古住宅を有効に利用しながら住み替えを進めたり、地域での活用法を考えるなど家に対する意識改革も迫られる。