【12月3日付編集日記】新語・流行語

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 日本語学者で、国語辞典編さん者の見(けん)坊豪紀(ぼうひでとし)さんは、言葉の採集に生涯をささげた。新聞や雑誌に載った用例をカードに書きだし、約50年間で140万語以上を集めた。見坊さんは著書に、年間約1千語の新語が生まれると書いている

 ▼今年も多くの言葉が誕生した。新語・流行語の年間大賞には、「爆買い」と「トリプルスリー」が選ばれた。いずれも新聞紙面をにぎわせた言葉だ。訪日中国人が大量に物を買う「爆買い」で恩恵を受けた店もあれば、プロ野球の「トリプルスリー」に感服した人も多いだろう

 ▼打率3割、30本塁打、30盗塁を記録する「トリプルスリー」は優れた攻撃力を持った選手にしか達成できない。1シーズンに2選手が成し遂げたのは65年ぶりの快挙だ。ファンをどれほど勇気づけたことか

 ▼快挙で思い出されるのが、ラグビー日本代表のワールドカップでの快進撃だ。中心選手だった五郎丸歩選手の独特のポーズも話題を呼び「五郎丸(ポーズ)」が新語・流行語のトップテン入りした

 ▼生まれては消えていく言葉も多いが、夢や希望を与えてくれる言葉は記憶に残るもの。見坊さんがいう、「私たちの共通財産」になるような言葉がたくさん生まれるといい。