【12月4日付編集日記】ストレス

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 人類が農業を"発明"したのは1万年前という。それ以前の狩猟採集時代では人々はたいてい飢えていて必死に食料を探した

 ▼それでも自分や家族、あるいは、仲間が毎日生きていくのに十分な分だけ働けば、後はゆっくり休んでもかまわなかっただろう、とする考え方もあるそうだ。そこに"自由"をみるのは現代の社会が複雑化してしまっているからなのだろう

 ▼はるかな過去にも「ストレス」はあった。「この言葉にはネガティブな響きがあるが、例えば、猛獣が近くでほえているときなど、危険な状況からのがれ、必要に応じて予備のエネルギーを活性化させるための大昔の適応」だった(「人体600万年史」早川書房)

 ▼農業を始めたことで人類の定住化が始まった。家族は大きくなり、さらに芸術や文学、科学も生まれた。農業は文明を可能にしたが余剰産物は社会に格差ももたらしたという。産業革命を経て現代人は多くのストレスを抱えるようになった

 ▼働く人の心の健康を守る「ストレスチェック」を事業者に義務付けた制度が施行された。もう昔には戻れない。今の社会がはるかに良いという人も多いはず。いずれにしてもストレスが絡み合った時代に私たちはいる。