【12月25日付編集日記】世界津波の日

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 世界有数の地震国は、訪れた外国人を悲劇に巻き込むこともあった。江戸幕府に対し、国境の画定と開国を求めて伊豆・下田を訪れていたロシアからの一行が大津波に遭っている

 ▼1854年12月23日午前9時ごろに起きた安政東海地震だ。津波は伊豆半島から熊野灘にかけて襲った。海から波にのまれる港町を目撃したロシアのフリゲート艦も大破し、乗組員にも死傷者が出た(寒川旭「地震"なまず"の活動史」)

 ▼東海地震から31~32時間後の24日午後4時。今度は安政南海地震が発生した。積まれた稲わらに火を付けて多くの人々を高台に誘導したという、和歌山県広川町を舞台にした「稲むらの火」の逸話の元になった大津波はこの時に起きている

 ▼安政南海地震が起きたのは旧暦で11月5日。日本では11月5日を「津波防災の日」としているが、国連総会もこの日を「世界津波の日」と制定することを採択した。多くの人命を奪う津波への備えは海洋に面した国にとっては重要な課題だ

 ▼採択の実現に当たっては津波の甚大な被害を経験している日本がチリとともに主導したという。東日本大震災の発生から来年3月で5年だ。本格復興の姿も早く世界に示さなければならない。