【12月31日付編集日記】楔前部

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 「あなたは幸せですか」と聞かれたらどう答えるだろう。たとえ同じ境遇であっても「幸福」の物差しは一人一人違う。いまの自分を客観的に伝えるのは難しいのではないか

 ▼その物差しが一つになるかもしれない。幸福を強く感じる人ほど、脳の「楔前部(けつぜんぶ)」という部分の体積が大きい傾向があることが分かったと、京都大などのチームが英科学誌電子版に発表した

 ▼この部分は「楽しい」とか「うれしい」とかを感じたときに活動量が活発になるそうだ。平均年齢22.5歳の男女51人の脳を磁気共鳴画像装置(MRI)で調べた結果、幸福を強く感じる人や人生に意味があると思う人ほど体積が大きい傾向があった

 ▼いまのところ「体積が大きいから幸せを感じるのか、幸せを感じるから体積が大きくなるのかも分からない」(同チーム)という段階だが、研究が進めば幸福が客観的に把握できるようになるかもしれない

 ▼MRIで「幸福度」を判定できれば、他人に説明しやすくはなるだろうが、果たして自分が納得できる結果となるのかどうか。きょうは大みそか。明日からは新年がスタートする。より多くの人々が「私は幸せです」と、明るく元気に言えるような1年になりますように。