【1月15日付編集日記】自然の脅威

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 日本山岳会が編さんした「新日本山岳誌」には、日本列島の約3200座に上る山が、それらの歴史や民俗、動植物、地質などとともに紹介されている

 ▼その中に「猫またありて人を食ひしとてこの名あり...」とする「新編会津風土記」の引用とともに猫魔ケ岳(1404メートル)が載る。山頂から北西に歩みを進めると「猫石」と呼ばれている大石を見ることもできる 

 ▼全国的にみても山にまつわる怪異伝説は少なくないようだ。山がもたらしてくれる恵みに感謝しながらもその中に一歩足を踏み入れると時には厳しい自然環境にさらされることもある。それを忘れまいとした先人たちの知恵とも考えられる

 ▼猫魔ケ岳の山中で濃霧のために方角を見失ったという外国人スキー客6人が一時難遭し、捜索隊によって救助された。一行はスキー場のコース外に出ていた。コースの外に出て滑走し、事故を起こしたり、救助を求める騒ぎが全国で相次ぐ

 ▼人間は自然をさまざまな方法で利用してきた。今ではレジャー面でも多くの人たちが山岳に親しむ。感謝の気持ちを忘れないことはもちろん、その懐に秘める脅威も忘れてはならない。自然はいつも優しい顔ばかりを見せてくれるとは限らない。