【1月21日付編集日記】炭酸のまち

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 イタリアにある古代ローマの都市遺跡ポンペイを旅行した時、何カ所にも整備された公共浴場を見学した。古代ローマの浴場設計技師が、現代日本にタイムスリップした物語を描いた漫画「テルマエ・ロマエ」にあるようにローマ人は相当、入浴が好きだったようだ

 ▼当時の公共浴場は市民の情報交換の場でもあり、源泉を見つけては領土の各地に建設したという。ヨーロッパの温泉は炭酸泉が多く、古代ローマの人々もプチプチとはじけるお湯を楽しんでいたのではないか、とガイドが教えてくれた

 ▼日本では数少ない天然の炭酸泉が湧き出る温泉が金山町にある。昨夏は、2011年の水害で被害を受けた大塩温泉共同浴場が再開し、炭酸泉を楽しめる場が増えた。町内には天然炭酸水の井戸もあり「炭酸のまち」としてアピールする

 ▼町は新年度、約60年前のダム建設により只見川に沈んだ、別の炭酸泉の源泉を調査し、これを活用した温泉施設の建設を目指す。水没した源泉には豊富な炭酸が含まれているといわれる

 ▼過疎や高齢化が進む同町だが、施設ができれば、観光活性化に向けて呼び水ならぬ「呼び湯」になるはずだ。古代ローマ人にも胸を張れるような施設になればいい。