【1月22日付編集日記】談合

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 東日本大震災の直後、通勤で利用していた鉄道が不通になったため、職場に泊まり込む日々が続いた。間もなく高速道路を経由するバスが走っていることを知り、通勤を再開した

 ▼大地震のすさまじいエネルギーは東北自動車道という巨大な構造物も大きく揺さぶっていた。路面の至る所に亀裂や段差が生じていた。高速バスは普段よりもゆっくりと走るが、段差が近づくと、さらに速度を抑えて乗り越える。運転手は慎重な運転を迫られていた

 ▼当初は、被災地に救援物資などを運ぶトラックが少ないように感じたが、路面などの応急工事が進むにつれて全国各地から駆け付けた車両が上下線に連なるようになった。その光景に被災地の住民の一人として心強く感じたことも思い出す

 ▼被災したその高速道路の復旧工事で談合が繰り返された疑いが強まっている。東京地検特捜部と公正取引委員会は、独禁法違反(不当な取引制限)の疑いで道路舗装各社の本社や東北支店の家宅捜索に乗り出した

 ▼県内の東北、磐越、常磐道での工事にも疑いがあるという。復興の原動力となった高速道路の復旧には巨額の国費が投入された。本格復興はまだ半ば。無駄遣いがあったとすれば許されない。