【1月25日付編集日記】琴奨菊関

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 小細工なしで武骨に相手に圧力をかける姿は、ラグビーのスクラムで相手を押し込む最前線の動きにも似ている。自分の型に徹する真摯(しんし)さには感動すら覚える

 ▼大相撲初場所で大関琴奨菊関が初優勝した。史上最多優勝を誇る横綱白鵬関を筆頭に、外国出身力士の賜杯独占が続いてきた大相撲で、日本出身力士の優勝は、2006年初場所の大関栃東関以来、実に10年ぶりだ

 ▼国際化に先鞭(せんべん)をつけたのは米ハワイ州出身の高見山関だ。1972年の名古屋場所で優勝した。それ以降、外国から有望な若者が次々と日本の土俵を目指した。競技スポーツとしては閉鎖的な国内スポーツから脱皮し発展できる契機ではあった

 ▼しかし日本力士と外国出身力士が対等に競り合ってこそレベルが上がり、ファンの関心も高まる。大相撲の真の再興には、国内外出身の力士が番付の上でも土俵上でも互角に渡り合い「土俵の充実」を図ることが重要だ

 ▼琴奨菊関の優勝はそうした動きを強く後押しするだろう。日本人横綱は13年間も不在だ。琴奨菊関には春場所で横綱昇進のチャンスをつかんでほしい。野球やサッカーに押されてきた大相撲が国民から愛されるプロスポーツの座を取り戻す好機到来だ