【2月23日付編集日記】働かないアリ

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 「2・6・2の法則」という言葉がビジネス書などで紹介されることがある。企業など組織の中で2割の人が優秀な働きをして、6割は普通に働き、残る2割はあまり働かないというものだ

 ▼2・6・2の法則は「働きアリの法則」とも呼ばれる。群れをなして暮らすアリは、ハチなどとともに社会性昆虫といわれる。やはり集団の中にはほとんど働かない個体が2~3割存在する。生産効率を下げるこれらの個体がなぜいるのか謎とされてきた

 ▼その理由を、北海道大大学院の研究チームが突き止めたという。怠け者とみられていたアリは、働き者のアリの代替要員だったというのだ。実際に働き者が疲れて休んでいると、それまで怠けていたアリが卵の世話などをやりだしたそうだ

 ▼結果として、アリの集団は常に全ての個体が働くよりも、働かないアリがいた方が長く存続できることが分かった。アリにも、仕事に対する「腰の軽さ」に個体差があったというのだから興味深い

 ▼翻って人間社会。「全ての社員にバリバリ働いてほしい」というのが経営者の望みだろうが、スロースタートの大器晩成型だって多いはず。人事異動の季節。アリの世界の研究成果が役に立つかもしれない。