【2月24日付編集日記】夜空

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 小雪が舞う肌寒い日だった。しばらく停電が続いたが、日が暮れると、遠くのビルやマンションの窓に明かりがともり始めた

 ▼それまで経験したことのない大地震に続いて太平洋沿岸部を襲った大津波。2011年3月11日の夜、暗闇の中、家族や知人たちの安否を気遣いながら不安や恐怖感とともに一夜を過ごした人たちも多かったはず

 ▼数日たってから普段はあまり気にすることもなかった夜空を見上げる日々が続いた。運行されていることを知ったバスに乗るために停留所に並んでいる時だった。厳しい寒さの中で瞬く星が驚くほど美しく思えたことを今も鮮明に思い出す

 ▼大停電となった当日夜から翌朝までの星空を再現したプラネタリウム番組に関心が集まる。仙台市天文台が毎年3月11日に上映してきた。反響が大きく、震災5年となる今年は北海道から福岡までの15都道府県でも上映予定だ。あの日を忘れまいとする思いが広がる

 ▼あの日、一夜が明ければ被災地には想像を絶するような光景が広がっていた。追い打ちを掛けるように、東京電力福島第1原発事故も起きたが、あの日のつらさが新たな一歩を踏み出す力ともなってきた。その思いを、また胸に刻む日が近づく。