【3月14日付編集日記】数学の日

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 きょうは円周率の3.14にちなみ「数学の日」。数年前、日本独自の数学「和算」について取材をするため、県内の神社を巡った時のことを思い出した

 ▼和算が盛んだった江戸時代、算学家らは、絵馬に問題やその解法などを記した「算額」を神社仏閣に奉納し、自分の研究成果を公開した。特徴的なのは、円や三角形を組み合わせた図形問題などが描かれた算額だ

 ▼磐城平藩や会津藩などに藩士として迎えられた算学家らは、測量や治水施設の設計などで活躍した。江戸後期には二本松藩に仕えた渡辺一や、その弟子で三春藩の佐久間庸軒ら優れた教育者も現れた。佐久間は多くの農民を門下生として受け入れ、和算を広げた

 ▼いま、時代を経て和算の魅力を見直そうという取り組みが行われている。二本松市で愛好者らが、和算をテーマにしたイベントを毎月開く。中学生から80代まで幅広い参加者が問題を解きながら、和算の奥深さに触れている

 ▼県内には算額が130ほど残っており、その数は全国トップクラスを誇る。算額は、かつて多くの人々が数学に親しんだ証しだ。理数離れが指摘される現代の子どもたちにも地域遺産として伝え、数学への興味を深めるきっかけにしたい。