【3月20日付編集日記】春分の日

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 〈春雨に野の摘み草が背伸びする〉(脇坂ヒデ子)。きのうの朝、散歩中に見た風景が、本紙文化欄にかつて載っていた一句と重なった

 ▼きょうは「春分の日」。この日をはさんで前後の3日を合わせた7日間が春の彼岸。「暑さ寒さも彼岸まで」といわれ、寒暖を繰り返しながら春色が濃さを増していく。暦の上では立春からが春とされるが、東北で春の訪れを実感できるのは春分のほうだろう

 ▼日差しにも力強さが加わってきた。県内ではあちらこちらで、この時期を待っていた花たちが次々と咲き始めた。遠くの山々に見える残雪も日一日と変化して、新緑の季節への準備を進めている

 ▼ことしの桜前線は駆け足のようだ。きのう福岡を出発したと思ったら、その日のうちに名古屋まで到達した。日本気象協会によると、県内の開花予想日はいわき市小名浜と福島市がともに4月3日。平年より小名浜で3日、福島市で6日早いとの見立てだ

 ▼祝日法は「春分の日」を「自然をたたえ、自然をいつくしむ」日とうたう。遠くに出掛けなくても窓を開けるだけでいい。冬の間、縮こまりがちだった体を大きく伸ばし、胸いっぱいに空気を吸い込めば、春がやって来ていることに気付くはず。