【3月23日付編集日記】小学校卒業式

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 13歳の魔女キキが成長していく姿を描いたアニメ映画「魔女の宅急便」。主人公が修業のため都会へと旅立っていくシーンに心情を重ね合わせて見る人が多いだろうが、キキを送り出す両親の立場から見ても心にしみる

 ▼キキは、父親に「高い高いして。小さいときみたいに」と、ねだる。抱き上げて、「いつの間に、こんなに大きくなっちゃったんだろう」とつぶやく父。まだ幼いと思っていたわが子の成長に、うれしさと寂しさが入り交じる

 ▼魔女の黒い服に不満そうなキキに、母親は「そんなに形にこだわらないの。大切なのは心よ。そして、いつも笑顔を忘れずにね」と諭す。物事の本質を見極める力を育みながら、朗らかに生きてほしいと願う親心が伝わってくる

 ▼3月は旅立ちと巣立ちの季節。県内の公立小学校約460校できょう卒業式が行われる。慣れ親しんだ学びやを後にする約1万7千人は、東日本大震災と原発事故の発生時、1年生だった

 ▼このころは小さな背中にやっとランドセルを背負っていた子どもたちだが、今では自信満々で下級生の面倒を見るようになった。心身ともにたくましく成長した12歳の春。父母らが願うのは、子どもたちの笑顔あふれる未来だ。