【4月10日付編集日記】「貧しい大統領」

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 「世界で最も貧しい大統領」と称された南米ウルグアイ前大統領のホセ・ムヒカさんが初来日し、世界を感動させた熱いメッセージが日本でも注目を集めている

 ▼ゲリラ活動から約13年間の獄中生活を経て政治家に転身。大統領になってもノーネクタイのラフなスタイル、官邸に入らず農場に住み、報酬の多くを慈善事業や政党寄付に充てて自身は質素な生活を貫く姿は、「ホセ・ムヒカの言葉」(佐藤美由紀著、双葉社)に詳しい

 ▼ムヒカさんを有名にした2012年ブラジルでの国連会議演説。「貧乏な人とは、少ししか持っていない人ではなく、無限の欲があり、いくらあっても満足しない人のことだ」と、賢人の言葉を引いて西洋の大量消費社会を痛烈に批判した

 ▼裕福な国の消費モデルをまねず、生活スタイルを見直すべきと訴えたムヒカさんに感動したのが脚本家の倉本聰さん。震災5年で「今こそ福島の人に読んでほしい」と、前掲の本10冊を本紙の読者に寄贈した

 ▼260通もの応募はがきの中には「政治家こそ読んで」という書き込みも。国民目線を貫いた政治姿勢と生活ぶりは政治家に限らず、私たち県民の生き方や思考方法すら変えてみてはどうかと、胸に迫りくる。