【5月4日付編集日記】石の上にも三年

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 パナソニック創業者の松下幸之助氏は著書「社員心得帖」で、新入社員の心得の一つに「仕事の味を知る」を挙げ、「仕事というものは、やればやるほど味の出てくるものだ」と諭した

 ▼本が出版された35年前、仕事を始めて短い期間で、別の仕事を求める若い人がいるのを踏まえて、「『石の上にも三年』の言葉を思い出し、しっかり腰を据えて仕事の味を味わうように努めてみてほしい」と呼び掛けた。「経営の神様」と言われた偉大な経営者の言葉は色あせない

 ▼県の調査では、今春の県内高校新卒者の就職内定率は過去14年間で最高となり、このうち県内企業への内定が8割を超えたという。誠に頼もしい限りだが、多少なりとも「仕事の味」は分かり始めただろうか

 ▼高い就職内定率を喜んだのもつかの間、一昨年春の県内新規高卒者の就職後1年目の離職率が全国平均を上回ったことが報じられた。早期離職は企業への影響だけでなく、若者の県外流出につながるおそれもある

 ▼県は早期離職の防止に向け対策を強化するという。大型連休などで何かと気ぜわしい5月だが、新入社員が元気に働くことができる環境をつくるためには「仕事の味」を知る先輩の支援が欠かせない。