【5月5日付編集日記】一生もの

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「あなたは、あなた自身の『一生もの』の子どもの本を、何かもっていますか」と詩人の長田弘さん(福島市出身)が問い掛ける

▼昨年5月3日に長田さんが亡くなってから1年。長田さんが遺(のこ)した「本にまつわるエッセー」を1冊にまとめた「小さな本の大きな世界」(クレヨンハウス)が出版された。冒頭の一節は「『一生もの』の子どもの本」というエッセーにある

▼長田さんが言う「子どもの本」とはどのような本なのか。読んでそれでおしまいにならず、生き方の芯になるような本。そして、そういう本こそが、子どもの本として際立ち続ける―のだと長田さんは説明している

▼幼いころから本に親んで読むことの楽しさを知り、ものごとの本質を理解したり判断したりする力を少しずつ身に付けていく。そんな小さな繰り返しが、明日を担う子どもたちにとって、どれほど大きな糧になることか

▼「こどもの読書週間」が12日まで行われている。風薫る季節、外に出て親子で思い切り体を動かすのもいいが、近くの書店や図書館に足を運んで、お気に入りの1冊を探し出し、ゆったりとした時間を過ごすのもいい。「一生もの」の本との出合いは、大人にとっても大きな宝物になる。