【5月8日付編集日記】会津三十三観音

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 江戸時代、会津地方の農村では数少ない娯楽だった。特に女性たちの間で盛んに行われていたという。農作業や家事に追われる日々から離れ、しばしの道中を楽しんだ

 ▼会津の三十三観音めぐりの日本遺産認定を、交流人口拡大の弾みとしたい。ただ、昨年の第1弾と合わせた認定件数は33府県で37件に上る。会津若松市の室井照平市長が「認定はゴールではなくスタート」と言うように、これから「宝」にどう磨きを掛けるかが鍵を握る

 ▼今でこそ車で短時間で巡ることができるが、当時の巡礼は街道沿いで体を休めながらの道行きだったはず。ようやくたどり着いて対面したご本尊はさぞかしありがたい存在として参拝者の目に映ったことだろう

 ▼参拝した証しとして、御朱印を求める女性が増えている。名の知られた神社や仏閣ともなると、大勢の女性たちで長い列ができる。手書きの本尊名や社名一つ一つは、ささげた祈りの証しでもある

 ▼会津地方で唯一の三重塔が立つ雀林観音堂(会津美里町)を訪れてみた。思いがけずフクロウの出迎えも受けた。「仏都会津」の物語再発見へ、次はどこを訪ねようかと御朱印帳を手に思案するのもいい。新たな物語が見つかるかもしれない。