【6月4日付編集日記】仕事をする喜び

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 こんな実験が行われた。ネズミに、レバーを押すと餌が出てくることを覚えさせる。その後、皿に入った餌と、レバーを押して出す餌を同時に与える。同じ餌であっても、ネズミはレバーを押して得られた餌を好む率が高かった

 ▼脳は、労せず手に入れたものよりも、何らかの対価を払って入手したものを好む。それは犬やサル、鳥、魚から人間に至るまで、動物界にほぼ共通して見られる現象という。脳研究者の池谷裕二さんのエッセーで知った

 ▼就職情報会社マイナビが来春卒業見込みの大学生に就職する企業を選ぶ際のポイントを聞いたところ、「自分のやりたい仕事ができる会社」が最多の4割弱で、「安定している会社」などを上回った。企業ブランドや高給より、仕事にやりがいを求める若者が多いというのは頼もしい

 ▼来春卒の大学生に対する企業の選考活動が今月解禁され、就職活動が本番を迎えた。昨年より2カ月早いスタートだ。学生たちは、やりたい仕事についてじっくり研究し、就活に臨むことができただろうか

 ▼仕事をして得られるのは報酬だけではない。自己実現や社会貢献も労働の対価だろう。学生たちが、働く喜びを実感できる仕事と出会えることを願う。