【6月23日付編集日記】参院選公示

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 江戸時代に各地で起きた農民一揆は、領主に対し、年貢の減免や代官・村役人の交代などを要求するための集団闘争だった。農民の多くは蓑笠(みのかさ)を着て、手には鎌を持って一揆に参加したという

 ▼鎌は、いざというときの実力行使のための"武器"かと思いきや、そうとも言い切れないらしい。このいでたちは、自分たちが年貢を納める立場にある農民だということを強調するためのユニホームだった(保坂智「百姓一揆とその作法」)

 ▼領地の基盤を支えているのは、われわれ農民だ。その農民がしっかりと義務を果たしていくには人々のためになる「仁政」が行われなくてはならない―。手にした鎌には、そんな思いが込められていたのだろう

 ▼現代に生きる私たちはいま、鎌ではなく「1票」という大きな権利を手にしている。それは、国民、県民一人一人が思い描く未来を実現していくために必要なかけがえのないものだ

 ▼参院選が公示された。今回から選挙権年齢が引き下げられ、新しい有権者が加わる。国民のためになる真の政治を実践してくれるのは、どの政党、どの候補者なのか。有権者が確かな1票を投じるために、掲げる政策の分かりやすい説明と実りのある論争が欲しい。