【6月25日付編集日記】ゆう活

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 〈この街のたそがれながき薄暑かな〉と久保田万太郎。日照時間が長くなり、夕方の時間帯に合わせて、自宅近くの堤防を走るランナーの姿をよく目にする。日没近くには小川の周辺でホタルも見られるようになった

 ▼そんな夕方のひとときを有効に活用してほしいと、政府は昨年に続き、7月から夏の朝型勤務「ゆう活」に取り組む。昨年は中央省庁のほか、県内では白河市や一部の企業が実施した。今年は県も参加し、希望する職員の始業・終業時間を1時間前倒しする

 ▼遅くまで働くのを良しとしてきた日本型の企業風土を変えていこうという取り組みだ。大切なのは出勤を早めても定時に帰れず、逆に勤務時間が長くなったりしないように仕事の効率化を図っていくことだろう

 ▼政府は、ゆう活を民間企業にもさらに広げていきたい考えだ。家族とのコミュニケーションや趣味などに当てられる夜の時間が増えれば確かにうれしいのだが

 ▼夕方は薄暗くなり、人の顔が見分けにくくなるため「誰(た)そ彼(かれ)」と言ったことが「たそがれ」の語源だという。いつもは遅いお父さんが早く帰ったことで家族に「誰そ彼」と言われたり、仕事を家に持ち帰って「ゆう鬱(うつ)」にならないよう願いたい。