【7月1日付編集日記】ビートルズ

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 50年前の1966(昭和41)年、東日本は、ちょうど今の時期、大雨に見舞われた。台風4号の接近で県内でも6月29日、浜通りを中心に大きな被害が出た。英国のバンド、ビートルズの到着が遅れたのも台風の影響だった

 ▼当時世界中で人気が爆発中だった彼らの初来日公演は翌30日から3日間、東京の日本武道館で行われた。福島民友新聞も初日の様子を7月1日付の社会面でこう伝えている

 ▼「若い"熱狂的ファン"ばかり一万人入場(中略)ついには大声で泣き出すグループがあちこちで出はじめた。場内警備の警官たちは自分の娘ほどのファンたちの"狂態"にあ然としていた」

 ▼若者たちを揶揄(やゆ)する表現の目立つ記事だが、扱いは悪くない。ビートルズの比較的大きな写真とともに紙面の真ん中に据えられている。若者たちが巻き起こす未知の現象に興味津々。そんな当時の空気が伝わってくる

 ▼半世紀後の今、新聞には同じように若者への関心があふれる。今参院選から選挙権を持つ18歳、19歳への期待感がある。ビートルズは新しい大衆文化を作った。いち早く反応したのが若者だった。大人たちは多分熱狂を嫌いながらも、若さの可能性をいつも見守っているのだと思う。