【7月11日付編集日記】有権者の声

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 「為(い)政(せい)清(せい)明(めい)」「堅(けん)忍(にん)不(ふ)抜(ばつ)」。明治維新の三傑の一人、大久保利通が座右の銘とした言葉がある。政治を行う者は、清く明瞭であり、どんな苦労や困難にも耐え忍んで、意志を貫き通すという意味だ

 ▼大久保が日本の近代化に残した功績は多いが、その中に議会の開設もある。日本では国会に先じて地方議会が開設された。本県では、自由民権運動の成果として独自に議会を設ける規則を定め、1878年に全国に先駆けて県議会が開かれた

 ▼大久保も、同じ年に出した地方制度改革の意見書で地方議会をつくるべきと述べ「行政に住民の声を反映させ、地域の抱える問題を検討する」場と訴えた。こののち地方制度の新しい法律ができ、全国で地方議会が開設された(佐々木克著「大久保利通~明治維新と志の政治家)

 ▼意見書では政治家の心得を「民心への配慮」とも説く。意見書から約140年後の現代でも、大久保の政治姿勢は色あせていない。地方議会、国会を問わず、議員の手本になるはずだ

 ▼参院選は投票が行われ新議員が決まった。選挙戦では十分に政策を訴え、国民の声を聴くことができたのか。新議員は、民意の重さと、その責任を自覚して国政に向き合わねばならない。