【7月14日付編集日記】古里の川

(数字はいいね)  このエントリーをはてなブックマークに追加 

 詩人の室生犀星(むろうさいせい)は古里・金沢市を流れる犀川にちなんで、筆名を犀星とした。犀星は、不遇な少年時代に心を慰めてくれた犀川の景色と、そのせせらぎをこよなく愛し、詩や小説にも犀川をたびたび描いた

 ▼古里の川に親しみを持っている人は多いだろう。さらに「日本一」の称号が付けば、なおさら愛着が深まるのではないだろうか。福島市を流れる荒川が、国土交通省から6年連続で「水質が最も良好な河川」に認定された

 ▼荒川は、その清き流れに加え、吾妻連峰を望む美しい風景も魅力だ。川沿いには公園や桜並木が整備され、河川敷でバーベキューや芋煮会を楽しむ市民も多い。身近な自然に触れることができる憩いの場だ

 ▼その景観を守るため、地域住民など多くのボランティアが清掃活動に汗を流している。しかし一方、ごみを持ち帰らず放置していく人が一部にいることが以前から問題になっている。週明けになると、河川敷にごみの山が見られることもあり、非常に残念だ

 ▼犀星は、古里の川を思って「いまもその川のながれ 美しき微風ととも 蒼(あお)き波たたへたり」と詩に歌った。今月は河川愛護月間。一人一人のマナーの徹底が、古里の水環境を守ることにつながる。