【7月24日付編集日記】バイオエコノミー

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 「生物」「経済」を意味する英語を合わせた「バイオエコノミー」という言葉が最近注目されている

 ▼生物資源を生産し活用する産業活動全般を指し、農林水産業はもちろん、食品、製紙など生物由来の材料を使う製造業も含む。鉱物資源に頼らない循環型経済を目指し、地球温暖化や貧困など幅広い課題に対処しようとする発想だ

 ▼昨年11月にドイツで、約80カ国から700人以上の専門家らが参加して「バイオエコノミー・サミット」が開かれた。各産業の知見を結ぶネットワーク作りや、産業政策にバイオエコノミーの視点を組み込むことの重要性を強調する声明が発表された

 ▼考えてみればバイオエコノミーの地として、福島県ほどふさわしい場所はないだろう。広大な農地と山林、大きな湖と海。微生物を使う醸造業が盛んで、医薬品やロボットなど工業的裾野も広い。福島大に農学系学類が設置されれば、知的基盤も充実する

 ▼最近の紙面でも、漆を家電製品の塗装に使う研究や、会津13市町村でのバイオマス燃料活用など、バイオエコノミー進展へ向けた動きが紹介された。県内で得られる成果は、世界で活用される可能性も秘める。古里をバイオエコノミー先進地にしたい。