【7月27日付編集日記】水ようかん

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 ようかんは、まんじゅうと共に古くから愛されてきた和菓子の筆頭格だ。諸説あるが、鎌倉時代に中国から伝わったとされる

 ▼ようかんは、室町時代に「羹(かん)は四十八羹」といわれるほど、昔から種類が多かった(赤井達郎著「菓子の文化誌」)。時代によって味も材料も異なるようかんが受け継がれ、さまざまに変化し日本の食文化を豊かにしてきたという

 ▼江戸時代から広まったとされる水ようかんも人気は根強い。作家・脚本家向田邦子さんはエッセー「水羊羹」で、「気易くて人なつこいお菓子」と評した。「すだれ越しの自然光か、せめて昔風の、少し黄色っぽい電灯の下で味わいたい」と、水ようかんを楽しむこだわりを記した

 ▼水ようかんは今や夏の味覚の定番となった。先日、福島商高の生徒が和菓子店と共同開発した「ぎゅっPふくしま」を発売し人気を呼んだ。傷が付くなど市場に出回らない県産モモの有効活用に向け授業で考案した

 ▼みずみずしい旬のモモを生かした水ようかんのおいしさを堪能した。販売実習で自慢の商品をPRする生徒の姿が味わいをさわやかにしてくれた。世界に誇れるモモと、地元の若い力で伝統の味を進化させた新商品を応援したくなった。