【7月28日付編集日記】進化

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 私たちの祖先をたどると、約20万年前にアフリカに現れた新人「ホモ・サピエンス」に行き着く。新人は、約700万年前に生まれた猿人から原人、旧人を経て進化した。ホモ・サピエンスは世界中に散らばり、日本には約3万8000年前に渡ってきたとされる

 ▼国立科学博物館のチームが先日、台湾から日本に渡った日本人の祖先の航海を再現する実験をした。当時を模した草舟で、沖縄県与那国島から約75キロ離れた西表島を目指したが潮流が強く、人力での航海は途中で断念した

 ▼日本を目指した祖先たちもこの海には悩んだに違いないが、一方で人類の古里でもある。その証しが「生きた化石」といわれるシーラカンスだ。私たち哺乳類や両生類など四肢動物は、手足のようなひれを持つシーラカンスから進化したとされる

 ▼アクアマリンふくしまなどのチームが、シーラカンスの胸びれからヒトの腕や足の筋肉の原型を見つけたという。生物の四肢がどう進化したのか解明が進む手掛かりになりそうだ

 ▼遠い昔、海から陸へと上がり、さらに舟で海を渡って日本にやってきた祖先たち。環境の変化など多くの困難を克服してきた命の連なりに思いをはせると、どこか勇気が湧いてくる。