【8月3日付編集日記】緑のカーテン

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 江戸時代の俳人松尾芭蕉が詠んだ「朝顔に我は飯食ふ男かな」は、アサガオのつつましく清純な趣を句に生かし、平凡な日常生活をする自分の境涯を表現した(三省堂「新芭蕉講座」)。芭蕉にとってもアサガオは身近な花だったようだ 

 ▼小学生のころの夏休みに、アサガオ観察をした思い出がある人も多いだろう。まだ涼しい朝のうち咲いた花と、日に日に伸びるつるを飽きもせずに眺めたものだ。いまも盛夏になると、アサガオが思い浮かぶのは、この記憶のためらしい

 ▼アサガオは学校や家庭などの「緑のカーテン」としても見掛ける。日差しを和らげ、葉の水分蒸散で涼しくしてくれる。室内温度を下げ、冷房の節電にもなることから県や市町村、企業の呼び掛けで取り組みが広がっている

 ▼猛暑が続くようになり、熱中症の疑いで病院に運ばれる人が増えている。高齢者などは家の中で熱中症になる人も少なくない。暑さのピークはこれからであり熱中症は決して人ごとではない

 ▼熱中症対策は、まずは一人一人の注意と工夫が肝心だ。「緑のカーテン」も効果的であり、体調に気を配りながらこまめに冷房温度を調節することを心掛ければ、省エネルギーにも貢献できるはずだ。