【8月6日付編集日記】モモの盗難

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 うだるような暑さが続く。高温注意情報が出たきのうは、伊達市梁川町で全国で4番目に高い37度まで上昇するなど、県内の多くの地点でことしの最高気温を観測した。熱中症に気を付けなければならない時期だ

 ▼暑さがもたらす恩恵もある。県北地方特産のモモは、盆地特有の暑さによって糖度が増す。その甘みの強さは、県産モモの大きなセールスポイントだ。お盆を控えて出荷は最盛期を迎えており、農家の人たちは、収穫に汗を流している

 ▼そんな農家の苦労を踏みにじるような犯罪が横行している。福島市や伊達市などで、畑からモモが盗まれる被害が相次いでいる。多くは主力品種の「あかつき」が狙われており、数百個単位で持ち去られている

 ▼犯人は、品質の良いモモを選んで取っていった形跡があるという。被害に遭った農家の心情を思うとやりきれない。以前、モモ農家を取材した時に「出荷する時は子どもを嫁に出すような気持ちだ」と聞いたのを思い出した

 ▼事件を受け、警察やJAはパトロールを強化している。古来、モモは仙人の食べ物で、邪気を追い払う力があるといわれる。そんな果実を盗むようなやからには、決して甘くはない現実が待ち受けていよう。