【8月7日付編集日記】世界への発信

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 「われわれには日本より住みやすい国です。住めば都ですよ」。南米ブラジルの最大都市サンパウロに拠点を置くブラジル福島県人会の事務局長、曽我部威さんからメールをいただいた

 ▼日本からは地球の裏側に当たる国の古都リオデジャネイロで五輪が開幕した。カウントダウンとともに、連日報道されていた現地の治安の悪さ。五輪特派員としてリオに入った本紙記者が街を眺めての第一声も「怖い」だった

 ▼特に旧市街はスラム街「ファベーラ」に近いこともあり車窓からは落書きされた壁や怪しい目つきの人が目に飛び込んできたという。自分の身は自ら守るべきと曽我部さんも指摘する。それが世界標準なのだろう

 ▼ただ過去に県人会周年式典を取材した記者たちが口を揃(そろ)えるのはブラジルの情熱と大胆さ、多人種多民族国家ならではの誇り。かつて首都移転を成し遂げ、今は環境問題を世界に訴える姿は五輪開会式でも強くアピールされた

 ▼では東京は、日本は何を世界に発信するか。私たち県民は再生ふくしまの「住みやすさ」をどう見せたいのか。リオはすでにリハーサルの場でもある。五輪・パラリンピック中継に声援を送りながら発信の勘所も探る暑い日々が始まった。
[編集日記]