【8月17日付編集日記】送り盆

(数字はいいね)  このエントリーをはてなブックマークに追加 

 インドの古い仏典として有名な法句経は「ものごとは心にもとづき、心を主とし、心によってつくり出される」と説く。国境も時代も超え、心の大切さは普遍だ

 ▼清らかな心ならば「福楽」、汚れた心では「苦しみ」が、その人につき従うとも諭している。インド哲学・仏教学者の中村元さんは、著書「真理のことば」で「同じような行為でも、それを行った人の心によって、その意義がまるきり違ってくる」と解説した

 ▼お盆は多くの人が古里で心を寄せ合う。県議会は今夏、議員が現金を包んだ「御仏前」を持って有権者宅を弔問する「新盆回り」について、虚礼廃止の申し合わせに沿った対応を確認した。楢葉町議会は新盆回りで「御仏前」の自粛を申し合わせた

 ▼いずれも「御仏前」に現金を包んで供えるのは、公職選挙法で禁止される寄付行為に当たるというのが理由だ。これまで「新盆回りで忙しい」と話した議員は一人だけではない。「御仏前」にはどう対応していたのか

 ▼きのうは「送り盆」。亡くなって間もない家族に思いを巡らせて、霊を見送った新盆の家庭も少なくないだろう。故人を供養する新盆回りが公選法に触れない「清らかな心」で行われていたと信じたい。