【8月24日付編集日記】子どもの自殺防止

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 歌人俵万智さんの短歌「思い出の一つのようでそのままにしておく麦わら帽子のへこみ」は、歌集「サラダ記念日」の中でもよく知られた作品の一つ。夏が過ぎようとする時期、楽しかった日々を胸に刻む思いが伝わる

 ▼県内の小、中学校の多くは、きょうが夏休み最終日。宿題や自由研究の仕上げに励んだり、思い出を振り返るなど、夏休みの終わりを惜しみながら過ごす子も多いはず

 ▼学校の長期休業明けに18歳以下の自殺が増える傾向があると、内閣府は2015年版自殺対策白書で指摘。休み明けの自殺防止への集中的な対応、子どもが周囲に悩みを打ち明けやすい環境づくりの必要性を強調している

 ▼そんな中、夏休み明けの子どもの自殺防止に向けて、フリースクールを運営する県内のNPO法人4団体が施設の無料開放を始めた。「学校に行きたくないと思ったら相談してほしい」との呼び掛けは悩みを持つ子どもの救いになるだろう

 ▼大人でも休暇後、仕事に向かう足取りが重くなる人が多い。何らかの課題を抱え、久しぶりの学校生活に切り替えがうまくいかない子どもに共感し、寄り添うこともできよう。子どもが素直に胸中を話せる環境づくりは大人の責任でもある。