【9月13日付編集日記】笑育

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 漫才や落語などのお笑いで大切なのは「間(ま)」の取り方だ。どんなに面白いことを言ってもテンポやリズムが悪ければ笑いは取れない。ビートたけしさんは、著書に「"間"を制するものはお笑いを制する」と書いている

 ▼漫才の「ボケ」と「ツッコミ」は互いに会話の間合いを計り、相手の面白さを引き出す。観客の反応など、その場の空気を読めなければ、間が抜けたステージになってしまう。たけしさんは間をコントロールするためには「会話の運動神経」が必要だという

 ▼飯舘村で、その運動神経を鍛えようという試みが展開されている。プロ漫才師が先生役を務める「笑育(わらいく)」と題した授業だ。先日は、小学校の仮設校舎で行われ、児童らがボケを考えてミニ漫才を披露し合った

 ▼授業は、コミュニケーション力や発想力を育むのが狙い。全国の小中学校に講師を派遣している松竹芸能(大阪市)によると、子どもたちが授業中に積極的に手を挙げるようになったなどの効果が出ているという

 ▼原発事故以降、全村避難が続いている同村は来年3月末、帰還困難区域を除き避難指示が解除される。村の復興を担う子どもたちが笑育で学んだ力をどう発揮するのか。その成果が楽しみだ。