【9月16日付編集日記】ひやおろし

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 スーパーやコンビニに行くと、さまざまな秋を感じさせる商品が並んでいる。日本酒で秋の定番酒といえば、「ひやおろし」である。今月から本県の各蔵元自慢の「ひやおろし」が店頭に並び始めた

 ▼日本酒は従来、貯蔵前と出荷前の2回火入れ(加熱殺菌)する。「ひやおろし」は冬に仕込んだ新酒を火入れして涼しい蔵で貯蔵し夏を越してから、2回目の火入れをせずに「冷や」のままタンクから「おろして」瓶に詰めて出荷される酒だ。9~11月に販売される

 ▼銘柄により「ひやおろし」ではなく「秋上がり」の名で出荷する酒蔵もあるが、ともに中身は基本的に同じ。約半年間の熟成を経ると、新酒の粗さがとれてまろやかとなり、うま味たっぷりのバランスのいい酒質となる

 ▼ビールには「秋味」という商品があるが、「ひやおろし」は日本酒の「秋味」商品だ。冷酒で良し、常温で良し、燗酒(かんざけ)でも良し。アルコール度数が高い酒もあり、氷を入れてオンザロックでも楽しめる

 ▼サンマやマツタケ、そして新米―。おいしい旬の味覚が出回る実りの秋は、食欲の秋でもある。県産食材を使った料理に、蔵元一押しの「ひやおろし」を合わせ、「口福の秋」としゃれこむのも一興だ。