【9月18日付編集日記】お年寄りの孤独

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 内閣府の高齢社会白書によると、65歳以上のうち、女性は5人に1人、男性でも8人に1人が1人暮らしだという。1人暮らしが「孤独」だとは限らないが、歳を重ねるにつれて知己が逝き、社会の動きに縁遠くなり、孤独感を募らせる高齢者は少なくないだろう

 ▼米ニューヨーク・タイムズによると、免疫力の低下やストレスホルモンの分泌、脳神経細胞の状態変化などを通じ、孤独は体の状態に影響を与えることが分かってきた。いまや、孤独と健康悪化との関係は、公的な資金や支援を要する公衆衛生上の問題だ

 ▼孤独は個人的問題ではなく「寂しくなんかない」と我慢すべきものでもない。糖尿病の原因となるような生活習慣と同様、孤独も社会から「減らす」ことが求められる。そこで高齢者らの話を聞く「傾聴ボランティア」養成講座なども県内で開かれている

 ▼あすは敬老の日だ。身近に孤独なお年寄りがいるなら、若者はその話に耳を傾けたい。年を取ると昔話が楽しみになる。それを聞いてほしくなる

 ▼いま70代以上の人は、戦中戦後の激動期を生きてきた。その体験を聞くと、小説や映画に出てくるようなドラマに驚くかもしれない。先人の経験は、将来きっと役立つ。