【9月25日付編集日記】いわき市制50周年

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 親は子どもの健やかな成長などを願って名前を付けるが、願いを込めて名付けるのは人名だけではないようだ。間もなく誕生から半世紀の節目を迎える「いわき市」の市名にも新市誕生に携わった人々の願いが込められている

 ▼いわき市は1966(昭和41)年10月1日、平市や磐城市など14市町村が合併し誕生した。当時面積が日本一になる新市づくりにはさまざまな難問があった。最後まで難航したのが新市の名前をどうするかだった

 ▼「磐城平」「小名浜」「常磐」など旧市町村の思惑が絡んだ案が出され、議論は平行線。「石城」「磐城」「岩城」。歴史的な地名や高校の名前から「イ・ワ・キ」という読み方は関係者の共感を得ていたが、表記の仕方が決まらず、最終的には県が示した調停案の「いわき」で決着した

 ▼真意のほどは定かでないが、いわき市の名前を巡る逸話には諸説ある。県の調停案は、当時の平市長が提案したという説や事務局進言説などだ

 ▼聖徳太子の十七条憲法の「和を以て貴となす」を引いたというのもその一つ。「以和貴」を音読みにすれば「いわき」となる。諸説には先人の苦心がにじむが古里の発展や子孫の繁栄を願い名付けたことは間違いない。