【10月13日付編集日記】人生初めての靴

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 赤ちゃんが人生で初めて履く靴を「ファーストシューズ」という。欧州では、「玄関に飾っておくと幸運が舞い込む」「遠い場所で手に入れた靴を履かせると足が速くなる」などの言い伝えがある。初めての靴には、子どもの健やかな成長への願いが込められているのだろう

 ▼伊達市農林業振興公社は今月から、手作りのファーストシューズの販売を始めた。「ino DATE(イーノ・ダテ)」のブランド名が示すように、靴の原材料はイノシシの皮だ

 ▼同市ではイノシシが田畑を荒らすため、年間で1500頭ほどが捕獲されている。イノシシはこれまでやむなく処分していたが、同公社は革製品への活用を目指して商品開発に着手。昨年、第1弾としてキーホルダーを発売した

 ▼ファーストシューズは試作と改良を重ねて約半年かけて商品化した。イノシシの皮は摩擦に強く、軽くて耐久性や通気性にも優れているという。まさに靴にするには絶好の素材だったというわけだ

 ▼「猪突(ちょとつ)猛進」という言葉があるように、イノシシは力強く突き進むイメージがある。子どもが夢や目標に向け、まっすぐに歩を進めてほしいとの願いが込められた靴は、地域振興の前進にも一役買いそうだ。