【10月16日付編集日記】県産ナシ海外へ

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 「え~、こんなナシがあるの」。初めて「かおり」という名のナシを食べた時に、そのおいしさに驚いた。特に衝撃的だったのは名前通りその「香り」だ。メロンのような甘い香りがして、とてもナシだとは思えなかった

 ▼正式な品種名は平塚16号。青ナシ系の和ナシで、大玉で歯触りが良く、果汁が甘いのが特徴だ。1950年代に育成されたが、栽培が難しく、収穫量も少ないため農家から敬遠されたと伝わる

 ▼しかし和ナシでは珍しい、その独特の香りと味が見直され、本県や千葉、栃木などの一部の農園で栽培されている。収穫期間が約2週間程度と短いため、大半は直売で終わる「幻のナシ」。県内には須賀川市に名人とされる栽培者がいるという

 ▼ナシは「日本書紀」にも記述があるほど古い歴史を持つ。かつて海外ではシャリシャリした食感がサンドペア(砂のようなナシ)と呼ばれ不評だった。しかし近年は、品種改良や栽培技術の進歩により輸出が増えている

 ▼今月、タイ向けに輸出された県産ナシの販売が3年ぶりに始まった。果汁たっぷりの県産ナシを現地の人に味わってほしい。そのおいしさを知れば、来年以降も輸出が続くはず。果物王国の名を世界に広めたい。