【11月21日付編集日記】オリンピック・マーチ

  このエントリーをはてなブックマークに追加 

 世界中の若者たちの記憶に刻まれた曲がある。福島市出身の作曲家古関裕而の「オリンピック・マーチ」だ。52年前の東京五輪開会式で流れたその曲は各国選手団の入場行進を華やかに演出した

 ▼古関にとって東京五輪はやはり特別なものだったようだ。作曲の担当が決まった夜、興奮して自宅に戻ったという。本紙連載の「古関裕而うた物語」(2009年)に、長女の染谷雅子さんが「父の喜びは尋常でなかった」と回顧した

 ▼古関はアジア初の五輪開催を象徴する曲作りに苦心したが「君が代の一節を入れ、日本開催をシンボライズさせた」。開会式後、各国から問い合わせが殺到、古関の名を世界にしらしめた

 ▼時は巡り2020年東京五輪は何かと話題を振りまいている。19年の大河ドラマが五輪を題材にするのもその一つだ。日本が初参加した1912年のストックホルムから64年の東京五輪までの52年間を、スポーツ選手を通して描くという

 ▼20年東京五輪では野球・ソフトボールの日本戦が本県で開かれる予定だ。その前年の大河で、心が浮き立つような古関のマーチが響き、マラソンの円谷幸吉ら本県出身選手のドラマが描かれれば「復興五輪」がさらに盛り上がるはず。