【12月1日付編集日記】師走の光

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 光陰矢の如(ごと)し。もう師走である。月日がたつのはあっという間で、無駄に過ごしてはいけないという戒めを含むが、この言葉を思い出すのは、決まって毎年いまごろだ。時すでに遅しの感がある

 ▼光陰の光は日、陰は月の意で、光陰は月日や時間のことだが、近年の師走で、まず思い起こす光といえば、街角のイルミネーションだろうか。まばゆい光が年末の慌ただしさと高揚感をかきたてる

 ▼イルミネーションの起源を調べれば、16世紀のドイツ、神学者のマルティン・ルターが、クリスマスイブのミサの帰り、夜空の星を見て感動し、子どもたちに伝えるため、ろうそくの明かりで再現しようとした―など諸説ある

 ▼仮にその説が正しければそれから約500年。ろうそくから豆電球を経て、いまは耐久性や省電力、安全性に優れる発光ダイオード(LED)が主役となって街路を華やかに彩る。県内も青や白色の光を中心に実ににぎやかだ

 ▼それでもやはり忘れてはならないものがある。夜空を覆う満天の星だ。空気が澄む冬は、とくに美しさが際立つ。街の明かりが消えて静寂が訪れる深夜、少しだけ時間をつくって空を見上げれば、イルミネーションの起源が見えるかもしれない。