【1月25日付編集日記】聖火

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 「日本中が一つになることができた。もう一度できるはずだ」。日本の戦後復興を象徴した1964年東京五輪。聖火リレー最終走者の故坂井義則さんは生前、情報紙の取材に答えた。本県を含め10万人余りが約6700キロをつないだ聖火は、やはり平和の祭典の象徴だ

 ▼その聖火が、2020年の東京五輪・パラリンピックを前に北海道でともされる。札幌市などで開かれる冬季アジア大会だ。開会式に先立ち2月6日に行われる聖火リレーで西郷村の日本工機白河製造所が作ったトーチが使われる

 ▼同社のトーチは1964年の東京五輪で採用され聖火を掲げた坂井さんが白い一筋の線をトラックに描いた。アジア大会で使われるのはその復刻版という。海難救助用の発炎装置の製造技術を応用し、オレンジ色の炎と白い煙を発するのが特徴だ

 ▼「聖火で復興への思いを発信したい」。同社は20年の東京五輪でも聖火トーチの採用を目指す。開会式は夜間開催が見込まれ、今度は煙が出ないトーチを開発している

 ▼20年五輪の聖火リレーは本県など東日本大震災、熊本地震の被災地も巡るよう検討されている。県産トーチにともされた聖火が、全国の被災地を元気づける姿をぜひ見たい。