【2月12日付編集日記】復興という貢献

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 猪苗代町出身の野口英世博士は89年前に黄熱病で倒れ世を去った。この病気が昨年、アフリカのアンゴラなどで大流行し、世界の医療関係者を緊張させた。ブラジルなどで発生したジカ熱よりも、黄熱病の方が専門家にとって深刻な事態だったという

 ▼WHO(世界保健機関)や「国境なき医師団」など多数の国際組織が協力し、日本を含む各国も資金やワクチンを供出、3000万人にワクチンを接種するという大作戦が奏功した。WHOは昨年11月に「戦いは勝利しつつある」と宣言。ただし今年に入って、今度はブラジルで流行が確認されている

 ▼トランプ米大統領が登場し、むき出しの国益第一主義が横行している感がある。しかし、国の立場を超えて尽力する人々も少なくない。それを思うと何かほっとする

 ▼先進国では普通の医療を十分に受けられずに命を落とす。世界には、そんな不幸な人々も少なくない。本県は「国内屈指の医療機器生産県」であり、「世界に貢献する医療関連産業の一大集積地」を目指している

 ▼そうした「貢献」こそが復興を形にするキーワードだ。野口博士のように、遠い世界で人類のために貢献する。世界は、そんな本県の姿を待っているように思う。