【2月16日付編集日記】プレミアムフライデー

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 一番上のグラスに注がれたシャンパンは、徐々に下のグラスへと流れ落ち、全てのグラスを満たしていく。結婚披露宴などで目にするシャンパンタワーだ

 ▼大企業や富裕層が潤えば、その恩恵は庶民にまで広く行き渡る―。その成否はともかく、安倍政権の経済政策・アベノミクスの根底には、滴り落ちるシャンパンに例えられる「トリクルダウン」という考え方がある

 ▼新しいシャンパンタワーなのだろうか。24日から始まる「プレミアムフライデー」のことだ。毎月末の金曜日、午後3時には仕事を終えて、ゆっくり過ごしてもらおう―という経済産業省が経団連など業界団体と呼び掛ける取り組みだ

 ▼名称を聞いた時には働き方改革の新戦略かと思ったが、そこは経産省が旗を振るイベントだ。最大の狙いは消費の喚起である。そして旅行などによる地方への波及効果や働き方改革につなげたいとも

 ▼花の金曜日「花金」という言葉があったが今度は「プレキン」が流行(はや)るかどうか。都内の企業からさえ「月末の金曜日に早じまいは無理」という声も聞こえる。プレキンの取り組みや恩恵は地方まで広まるのか。トリクルダウンを待つ間にシャンパンの気が抜けてしまうようでは困る。