【3月6日付編集日記】ガーナ

  このエントリーをはてなブックマークに追加 

 友情はさまざまな垣根を越える。世界的な医学者、野口英世は、同じ志を持って伝染病の研究に取り組む仲間の力を認め、厳しさの中にも分け隔てなく接した

 ▼それは、黄熱病の病原体を見つけるために、海を渡ってはるばる訪れたガーナでも変わることはなかった。欧米の研究員は同国の人たちに対して、使い走り程度の仕事しか与えなかったが、英世は動物の管理など責任ある仕事を任せたという

 ▼英世の研究がきっかけとなって日本とガーナが国交を樹立してからきょうで60周年を迎えた。両国はこれまで貿易や経済、文化などで友好関係を築いてきた。また日本政府はアフリカの疾病対策に功績を残した研究者に「野口英世アフリカ賞」を贈っている

 ▼県内では、英世の古里である猪苗代町が、英世の取り持つ縁で、ガーナと交流を続けており、訪問団の派遣や、児童が同国の暮らしを学ぶ特別授業などに取り組んでいる

 ▼2020年に開かれる東京五輪・パラリンピックで猪苗代町は同国のホストタウンに登録された。事前キャンプ地になる予定にもなっており、町は高校生の受け入れなどの交流を促進する計画だ。ガーナと猪苗代、そして本県との友情は時をも超えて深化する。