【3月24日付編集日記】街こおりやま

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 「眼(め)にみえない継承をひろいあげ、形にしてゆく努力、それが文化を育てることではないでしょうか」。県内に先駆けて創刊された郡山市の街づくりタウン誌「街こおりやま」が創刊号に記した決意の言葉だ

 ▼創刊から「郡山に小さな文化の灯を」をテーマに歴史を刻んできた街こおりやまが4月号で終刊する。今は来月1日発行の最終号に向けて編集作業の真っ最中だ

 ▼創刊は1975(昭和50)年5月。街づくりを提言し、商都の栄枯盛衰を見てきた。一度も休まず発行してきたことが自慢だ。持ち歩いても邪魔にならないB6判のポケットサイズで68ページ建てもずっと変わらなかった。504号が最後となる

 ▼創刊当時は、暴力団抗争が相次いで「東北のシカゴ」と呼ばれていた時代。同誌は「文化の息づく街に変えたい」と願い、街づくり活動に取り組む市内の若手経済人と、その志に共感した市民らが発行を続けてきた。それから42年。同市は音楽都市へと変貌を遂げた

 ▼情報が限られた時代から、インターネットなど情報のあふれる時代に変化したのが終刊の要因の一つ。編集同人たちが紡いできた街づくりに懸ける思いは、創刊の時と同じく若手世代が引き継いでくれるはずだ。